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2014年12月17日(水)にメディアライブラリーCELL CE104にて、第16回トークライブが開催されました。今回は現代社会学部の石毛弓先生のお話を伺いました。タイトルは「あなたの知らないマンガの世界−世界のマンガを読もう!−」です。まず初めに、米・仏・日のマンガのそれぞれの歴史についてご説明くださいました。◆アメリカ1896年に連載が開始された『イエロー・キッド』がアメリカの最初のマンガ作品となります。新聞に連載されており、新聞マンガはアメリカのマンガの特徴の一つとなります。次に1938年に『スーパーマン』が代表作となるメインストリーム・コミックスが登場します。いわゆるヒーロー物のマンガです。そして、次第にダークな題材を取り扱ったアンダーグラウンド・コミックスが描かれるようになりました。◆フランス(ヨーロッパ)ヨーロッパのマンガの祖は19世紀に活躍したロドルフ・テプフェールという人物です。人が飛んだり、影のある「マンガっぽい絵」を描いていました。1929年には『タンタンの冒険』が初掲載されます。『タンタンの冒険』はB.D(バンド・デシネ)というフランス語圏独特のマンガでは一番有名な作品です。1970年代には青年向けのB.Dが増えていきます。◆日本1862年に『ジャパン・パンチ』が創刊されますが、これはイギリスの風刺漫画雑誌『パンチ』の日本版ですので、日本のマンガと呼べるものではありませんでした。日本のマンガは1923年から連載された『正チャンの冒険』とやや遅い登場となります。次に、米・仏のマンガと日のマンガの特徴を解説してくださいました。米・仏のマンガはフルカラーがほとんどで、大きさもB5からA4と大きめ、開き方も右開き、と日本のマンガとはまるで正反対。製作スタイルにも違いがあり、アメリカでは分業製作が多く、ストーリー担当・カラーリング担当などわかれています。逆にフランスでは単独製作されることが多く、絵にこだわりがありアーティスト感覚がある方が多いといわれます。日本も基本的には単独製作ですが、一部をアシスタントに任せるというスタイルが多いようです。日本のマンガ本は米・仏と比べると、ずいぶん厚みがあります。ストーリー重視であることと、モノクロで一部をアシスタントに任せることで作品の長編化を可能にしています。「マンガを読むためにはリテラシーが必要」とおっしゃっていましたが、このような違いを知ることがリテラシーに繋がっていくのだと思いました。また、海外の有名なマンガの翻訳版だと解説が載っているので、まず解説を読むとそのマンガが読みやすくなるとアドバイスもいただきました。最後に、石毛先生が撮影されたジャパンエキスポの写真を紹介してくださいました。日本のマンガ『NARUTO』に登場するキャラクターのコスプレをしていたり、1か月前に日本で発売されたマンガが既に翻訳されていたりと、海外でも日本のマンガは人気があることがよく分かりました。今回のお話で今まで知らなかったマンガの世界にふれ、新たなマンガの面白さを見つけることができたと思います。世界のマンガの数々は、現在CELLの特集コーナーにて展示中です。まだ読んだことのない作品など、この機会にぜひ手に取ってみてください。【展示期間】2015年1月末まで【場所】メディアライブラリーCELL 特集展示コーナー※一部、貸出できない資料もあります。※貸出中の場合、予約も出来ます!予約の際は、カウンターまでお願いします。